どうも、イラストレーター&畫家の萬朶櫻です。11朶目の記事です。
この記事は再編集してゐます。
書いた當時は派遣勞働者をやつてゐたんですが、現在は會社を辭め、勞働から離れてゐます。

今、確信を以て言へることがあります。それは
「アーティストが勞働者として働いてゐるとき、アーティストとしてのあなたは死んでゐる」
別にアーティストでもクリエイターでも作家でも何でも良いです。
大事なのは自分に合はない勞働はあらゆるクリエイティブを殺すといふことです。
※ここで云ふ「勞働」とは、生活費のために仕方なく從事するシゴトのことです。
勞働者時代の生活と、それで得たものとは……
僕はつい最近まで派遣勞働者をやつてゐました。
殘業や休日出勤が無かつたことを除けば、おそらく一般的な勞働者と同じ條件で勞働してゐたことと思ひます。
では試しに當時の勞働時間について、僕のプロフィールより引用してみませう。
勤務時間は10時~18時で8時間
殘業が無いのは幸運ですが、通勤時間が片道2時間、往復で4時間もあります。これに自宅での準備等の時間を加へると簡單に1日の半分を奪はれてしまひます。
さらに睡眠時間を考慮すれば……
さらにこの1日を、たつた2日の休日と引き換へに5日間連續……
さらにこの1週間をたつた數日の大型連休と引き換へに1年……
さらにこの1年をあと40年續けてやうやく開放……
いや、待てよ。僕が60代になる頃にはもつと壽命が延びて、プラス10年? 20年? いや40年? もしかして永遠に……!?
ああ眩暈がしてきました。
――『プロフィール』より
だいたい平日は1日13時間、勞働と通勤時間、および準備や雜務に時間を費やしてゐたやうです。
そして少なくとも40年に亙つて、その1日を(わづか2日の休日と引き替へにして)繰り返すことを運命付けられてゐたのでした。
いや~我ながら恐ろしいですな。全身からサブイボ…を通り越して笑ひが出ますよ。
さらに笑へる事實をもう1つ。
その厖大な時間は、何ひとつ僕の爲にならなかつたといふことです。
得られた物といへば、増額の無い給料と疲勞感。それと上司の目を盜んでまとめサイトを閲覽するスキルくらゐでせうか。
いづれにせよ、僕はいままで1日の半分以上もの時間を無爲に捨て續けたといふわけです。
場合によるけど、アーティストと勞働の相性は最惡
仕事以外に趣味や目標が無い人。いはゆる仕事人間のやうな人にとつては、このやうな環境は天國でせう。
しかし僕のやうに仕事以外にやるべきこと、やりたいことのある人にとつては地獄です。
思ふに藝術家や創作家にとつて勞働ほど忌々しいものはありません。
1日8時間以上もの時間、頭の片隅で「自分のやるべき事」を夢想することしか許されないんですからね。
僕の1年半にわたる勞働者時代で至つた考へは、「勞働とそれに關連する時間を被るとき、あらゆるアーティストは死んでゐる」です。
特に僕のやうに「自分のやるべき事」から遠い職場で勞働を被つてしまふと、それはそれは最惡です。

もし自分のやるべきこと、やりたいことと一致するやうな職につけてゐれば、退職するやうな事もなかつたのかもしれません。
まとめ
1年半の勞働者生活から學んだ考へは、「勞働者とアーティストの相性は最惡」
これから學校を卒業する方は、どうすれば勞働を最小化することができるか、試行錯誤してくれると嬉しいです。
またすでに勞働に消耗してゐるアーティスト志向の方は、轉職してよりマシな職場に行く。
もしくは僕のやうに會社を辭めてフリーになるか。いろいろ動いてみるといいですよ!
コメントを残す