どうも、萬朶櫻(@wanduoying)、172朶目の記事です。
このページを見てゐる人は、たぶん繪を描いてる人と思ひます。
そして、もしかすると、
着物を描きたい人
着物が分からない人
こんな惱みを持つた方もゐるかもしれません。
サクラ
といふわけで、着物にまつはる色んな惱みを解決してくれさうな本を見附けてきました。紹介していきます。
着物の描き方 基本からそれっぽく描くポイントまで 摩耶薫子著
本書のポイント
良いと思つたところ(メリット)
- 男女の比率がほぼ同じ
- 履物や小物、袴など、附屬アイテムも解説
- 身分やTPOに應じたコーディネートが分かる
まづ男女比について、
このやうに、男女それぞれに1章を割いて解説してくれてゐます。
女の子の解説ばかりの本がある中で、これはありがたいですね。
サクラ
着物を描く時、付き物なのが袴や履物の類ひ。
本書ではしつかり解説されてゐます。
サクラ
ほかにも士農工商それぞれの身分に應じた着方もあり、時代モノを描く人には有難いかと思ひます。
サクラ
氣になつたところ(デメリット)
- 戰國時代以前の着物にはほとんど觸れられず
この本は、だいたい江戸時代の着物に焦點を當てた内容です。
いちわう、コラムとして着物の歴史について輕く觸れられてゐますが、あくまで補助的なものでした。
サクラ
こんな人におすすめ
イラストレーター、漫畫家、畫家
タイトルに「描き方」と付けてゐる以上、これは當然ですね。
和風な作品を描かうと思つてゐる人、既に描いてゐる人、さういつた方には必須の本でせう。
着物の描き方が分からない人
また、あまり着物を描かない人でも、持つておけばよろしいかと思ひます。
かういふ人は(僕も含め)あまり着物を描かない故に、いざ描かねばならない局面になるとアタフタしがちなもの。
サクラ
この本を持つておけば、さういふ事が減るかと思ひます。
サクラ
着物のTPOについて知りたい人
これ、以外に大事なんですね。
たとへば
或る人
或る人
うーん、微妙なシーンに困りますね。
この本は、場面ごとに相應しい着方を解説してくれてゐるので、さういつた惱みはほとんど無くなることでせう。
サクラ
着物は資料を集めにくい
みなさん、解らないものを描くとき、どうしますか?
- ネットで畫像檢索
- 實物を入手して觀察
- 景色なら外出してロケハン
僕なら必ず上記の事をします。
サクラ
ですが、着物は上記をほとんど出來ないんですよ……
- 實際に着てゐる人がほぼゼロ
- 人が着てゐるモノなので、勝手に撮ると盜撮
- 許可を取るにも心理的ハードル
- 店先のマネキンもほとんど洋服を着てる
- おまけにGoogle檢索では同じやうなポージングばかり
擧げたらキリが無いですが、とにかくタイヘンなんですわ
ご覽の通り、頼みの綱であるグーグル先生もお手上げです。
サクラ
見た感じの感想、レビュー
男の着物も女の着物も、解説の分量はだいたい同じ
メリットで書いた通り、男性女性の兩方に詳しい本です。
いくつかの寫眞付きで、實物を參照できる
イラストのみならず、寫眞をつけてくれると有難いですね。
寫眞は客觀的に觀察できるので、
ただし、寫眞の分量は少ないです。
だいたい男女それぞれ4ページづつ、合計8ページほどでした。
サクラ
正面、横、後ろなど、色んなアングルからの見え方が分かる
畫像檢索だと、ほぼ全て正面からのアングルになつてイライラしがちなものです。
この本では色んな角度からの見え方が載つてゐて、描く時の助けになるでせう。
立つ、坐る、寢る、動くなど、多彩なポーズを確認できる
街中では、着物姿で寢そべつてる人なんかゐませんよね?
でも、この本の中にはゐるんです。
サクラ
着物にまつはる小物やアイテム
袴(はかま)、羽織、履物などの追加アイテムも解説
着物によくある物が袴で、多くの紙面を割いて解説してくれてゐます。
僕も袴の構造をよく解つてなかつたんですが、やうやく理解しました。
他にも履物、羽織、帶など……男女の違ひから構造まで、詳しく書かれてゐます。
サクラ
普段着から禮裝まで、TPOに相應しいコーディネートもあり
着物のバリエーション
たすきがけ、肌脱ぎなど、大きく形が變化する場合の描き方もわかる
スーツのネクタイを緩めたり、ジーンズを腰まで下げて穿いたり…
皆さん、洋服をよく崩して着たりしますよね。
和服でもあるんです。
たすきがけとか、遠山の金さんの櫻吹雪のアレとか。
さういつたニッチなものも、もちろん收録されてゐます。
サクラ
巫女、忍者、花魁…。その他、身分ごとの着物の違ひが一目瞭然
同じ着物といつても、職業や身分によつて微妙に違ふもの。
サクラ
子供の服裝があるのも地味に嬉しい
これも本を讀んで初めて知つたんですが、子供と大人とで、着物の描き方が違ふんですね。
サクラ
まとめ
以上、紹介してきましたが、とにかく情報量が凄まじい。
着物に向き合はなければならない、全ての繪描きにオススメできる資料集です。
サクラ
▼今囘紹介した『着物の描き方』
▼ドレスの描き方もレビューしてます
ドレスの美少女を描きたい……そんな人には『麗しのドレス圖鑑』がオススメ