どうも、萬朶櫻(@wanduoying)です。128朶目の記事です。
この日本に住んでゐるからには避けられないモノがあります。それは
地震
つい最近も北海道で大きな地震がありましたし。
今年の初夏には僕の地元である大阪でも震度6弱の地震がありました。
日本には、地震リスクゼロの地域が存在しないと云ふことを思ひ知らされます……
一方で、報道機關では
「近い將來には東海地震や首都直下地震が○○%の確率で起こる」
などなど、名の知れた地震の大まかな發生時期を言ふばかり。
たしかに東海地震も首都直下地震も備へるべき重大な地震です。
しかし東海地域や東京以外に住んでゐる人からすると、いまいちピンとこないのではないでせうか?
僕も近畿に住んでゐるので、東海地震はまだしも、首都直下地震などはどうしても他人事な感があります。
「東京や東海よりも、自分の住んでゐる地域の地震リスクがしりたい!」
と考へる人が多いのかなと思ひます。僕もさうですし。
そんな要求に應へてくれさうな、「地震ハザードカルテ」といふサービスがありましたので、紹介してみます。
地震ハザードカルテとは
防災科學研究所の地震ハザードステーション(J SHIS)が出したサービス
防災科學研究所とは、日本における樣々な災害について研究してゐる機關です。
参考 防災科學研究所トップページ防災科學研究所
その中に、地震ハザードステーション(J SHIS)といふものがあり、
参考 地震ハザードステーションJ SHIS
地震ハザードカルテは、その地震ハザードステーションが出してゐるサービスです。
参考 地震ハザードカルテJ-Shis地震ハザードカルテとは、各地點の地震ハザード情報をまとめたものです。このページでは、任意の場所を檢索してカルテを作成することができます。
――『地震ハザードカルテ』より
病院のカルテの地震バージョン
「カルテ」と聞くと、病院で醫師が書いてゐるアレを想ひ起こすでせう。
醫師の診療記録カード。患者の病状・處置・經過などを記録しておくもの。診療簿。
――『コトバンク、デジタル大辞泉の解説』より
地震ハザードカルテは、まさにそれの地震バージョンです。
入力された地域の地震危險度が分かる
まづ地震ハザードカルテのトップページに行きます。
中央にある入力欄に調べたい場所を入力して檢索するだけで、その地點の地震リスクがわかります。
自分の地域を入力すると、全自動でオーダーメイドのカルテを出してくれる
このカルテは、日本全國をかなり細かく分割してくれてをり、
○○縣○○市○○町○○丁目○○番地○○
みたいな、相當細かい住所でも對應可能です。
試しに僕が住んでゐるシェアハウスの住所で檢索してみてもピッタリでした。
また有名なランドマークなどは、その名前で檢索しても大丈夫みたいです。
試しに富士山で檢索。
このやうに正しい位置を出してくれました。
いくつか試してみましたが、
○○驛 都道府縣廳 各自治體の役場 野球場
このあたりは大丈夫でした。
面倒くさがりの人は、近場のランドマークの名前で檢索してもいいかもしれません。
出力された情報は、A4サイズほどに收まる
これが實際のカルテです。
必要な情報がA4サイズにピッタリ收まつてますね。
ちなみに右上のPDFマークをクリックすると、PDF形式のカルテがダウンロードできます。
印刷しておくといいかもしれません。
日本全國、各地の地震ハザードマップも併せて見てみよう
このカルテの他にも、地域ごとにハザードマップが出されてゐるかもしれませんので、ぜひ一緒に參照してみてください。
▼こちらでは全國の地震ハザードマップがまとめられてゐます。
参考 わがまちハザードマップ 國土交通省 國土地理院 應用地理部地震ハザードカルテの使ひ方
サイトに行き、調べたい地域の住所を入力するだけ
上で書いたとほり、
- サイトに行つて
- 住所入力して
- 「診斷する」をクリック
これだけです。
スマホだと調べられない可能性あり。PC版推奬
スマホでも調べられるのかな? と思つて試してみました。
ページデザインがPC(パソコン)版と同じで使ひづらい印象でした。
肝腎の診斷も、住所を入力するまではできたんですが、「診斷する」をタップしても診斷結果が出ず……。
僕の環境が惡いのかな?
いづれにせよ、PCでやつた方がよささうですね。
地震ハザードカルテの見方
今囘は僕の地元で診斷してみました。 泉佐野市の市役所です。
上がその診斷結果で、
- 評價地點情報
- 總合評價
- 表層地盤
- 深層地盤
- 30年、50年地震ハザード
- ハザードカーブと影響地震カテゴリー
- 長期間平均ハザード
などなど、なんか色んな情報があつてややこしいですね。
僕も最初戸惑ひました。
僕の方で調べて、とりあへずは「ここだけ見ておけば大丈夫だよ」といふ所だけ、紹介していきます。
しかしリスクがゼロと云ふわけではないので、危險性や確率の高い低いに係はらず、油斷しないやうにしませう。
評價地點情報
ここには檢索した地點の地理的な情報が書かれてゐます。
地震情報とは關係無いので、あまり見る必要はありません。
總合評價
レーダーチャートの赤い面積で危險度が分かる
ここでは、後述する「表層地盤、深層地盤、30年、50年地震ハザード、長期間平均ハザード」などの項目を總合して、その地點の地震リスクをチャート化してゐます。
おほまかな見方として、
- 赤いチャートの面積が廣いほど危險度が大きい
- 赤いチャートの面積が狹いほど危險度が少ない
です。
市役所の地點は中の上くらゐでせうか。
表層地盤
地盤増幅率が大きいほど搖れやすい
ここでは地盤増幅率といふ數字がポイントになつてきます。
地盤増幅率とは、その地盤が搖れをどれくらゐ増幅させるかの値です。
つまり、地盤増幅率が大きいほど搖れが大きくなる(危險)といふことです。
親切なことに、地盤増幅率に基づいた搖れやすさをピンク色の矢印で示してくれてゐますね。
市役所の地點は、搖れやすさが上位25%のやうです。
深層地盤
グラフの形で危險度が分かる
このグラフでは、地盤の深さにおける固さ、柔らかさがわかります。
一般的に、地盤は柔らかいほど搖れやすく、固いほど搖れにくいです。
なので柔らかい地盤の上に住んでゐる人は要注意ですね。
グラフの見方、だいたいの目安として、
- グラフが「¬」字の形に近ければ危險度が少ない
- グラフが「L」字の形に近ければ危險度が大きい
です。
市役所では、地面から600mの深さまでは柔らかく(搖れやすい)、それ以上の深さでは固い(搖れにくい)ことがわかります。
30年、50年地震ハザード
30~50年で震度5弱以上の地震が起こる確率が分かる
いろいろありますが、とりあへず「超過確率の値[%]」を見ておくと大丈夫さうです。
ここでは30年以内に、各震度の地震がどれくらゐの確率で起こるかがわかります。
市役所では、震度5弱と5強の確率が高く、震度6以上になるとガクッと下がつてゐるやうです。
ハザードカーブと影響地震カテゴリー
グラフの形で危險度が分かる
いろいろ綫があつてややこしいですが、とりあへず黒い綫(全ての地震)を見ておけば大丈夫さうです。
だいたいの目安として、
- グラフが「L」字の形に近ければ危險度が大きい
- グラフが「¬」字の形に近ければ危險度が少ない
下の表は震度6弱以上の搖れが起こるとして、その搖れはどの地震に由來するのかを表はしてゐます。
たとへば市役所の地點。
震度6弱以上の地震は南海トラフ地震によつてもたらされる可能性が最も高い(77.7%)といふことです。
長期間平均ハザード
100年、1000年、1萬年スパンで見たときの最大の搖れ
これは「30年、50年地震ハザード」をもつと長くしたものです。
記載された期間内に發生するであらう地震のうち、最大の震度がどれくらゐになるかが分かります。
市役所の地點では500年間で震度6強、それ以上のスパンで震度7の地震が想定されてゐます。
しかしここでの期間は、人間の壽命を大幅に超えた時間です。
實用的ではないので參考程度に留めておきませう。
より詳しい情報、データは公式サイトで
もつと詳しい情報を知りたい、數字を讀み解きたいといふ方は、公式サイトの説明をみるといいでせう。
参考 地震ハザードカルテの見方J-Shisまとめ
以上、地震ハザードカルテについて紹介してみました。
住んでゐる地域の地震リスクが分かると、對策がしやすいのではないでせうか。
あなたも、地震ハザードカルテで住んでゐる地域の地震リスクを調べてみませう。
参考 地震ハザードカルテJ-Shis