イラストレーターも必見!『巨匠に學ぶ構圖の基本―名畫はなぜ名畫なのか?』をレビュー【書評】

どうも、萬朶櫻(@wanduoying)、154朶目の記事です。

イラストレーターと云ふか、を描いてる人がなやみがちな事つて

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> 構圖 <
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サクラ

複雜ふくざつ構圖こうづについて、分かりやすくまとめた本は無いのかな?

と思つてたらありました。紹介しま~す。

巨匠に學ぶ構圖の基本―名畫はなぜ名畫なのか?(視覺デザイン研究所)

本書のポイント

  • たくさんある構圖こうづを、いくつかの型に分類
  • わるい例」も出してゐて分かりやすい
  • 作品すうが多く、細かい違ひを見て學べる

また全篇ぜんぺんカラーでコラムも充實じゆうじつしてをり、「なるほど」と思ふところがたくさんありました。

「構圖」について分かりやすく分類し、簡潔に説明してゐる

『巨匠に學ぶ構圖の基本』 目次

目次より

この本の目次です。

たくさんの構圖こうづが紹介されてゐますね。

またたんに紹介するだけでなく、「この構圖こうづにはこんな意味、效果かうくわがありますよ」と逐一解説してくれます。

『巨匠に學ぶ構圖の基本』 シンメトリー型の解説

『巨匠に學ぶ構圖の基本』19頁

サクラ

描く側からすると、これはありがたいねー

第一篇 構圖の基本形

『巨匠に學ぶ構圖の基本』 構圖の分類

『巨匠に學ぶ構圖の基本』16頁より。

まづは繪畫くわいぐわ構圖こうづを大まかに3つにまとめてゐます。

  • シンメトリー型
  • 對決たいくゑつ
  • パノラマ型

そしてその他、細かい分類についての説明です。

シンメトリー型

『巨匠に學ぶ構圖の基本』 シンメトリー型について

『巨匠に學ぶ構圖の基本』18頁より

シンメトリー型が表現するものは

  • 威嚴ゐげん
  • 神聖
  • 傳統でんとう

書中でも「シンメトリー型は最も保守的な構圖こうづ」として紹介されてをり、とにかく「カッチリ」した印象だと説いてゐます。

サクラ

「堅苦しさ」もあるので注意とのこと

對決型

『巨匠に學ぶ構圖の基本』 對決型について

『巨匠に學ぶ構圖の基本』34頁より

對決たいくゑつ型が表現するものは

  • 力強い
  • 活き活き
  • 緊張

この對決たいくゑつ構圖こうづは必ずしも人物でなくてもよくて、「物憂げな表情」と「たくましい肉體にくたい」といふ對立たいりつもアリです。

書中では「緊張感が高まりドラマが生まれます」と書かれてをり、畫面ぐわめんに何かしらの動きをあたへたい場合にはピッタリな構圖こうづでせう。

サクラ

たぶんいちばん多い構圖こうづなんぢやないかと思ひます(個人的感想)

パノラマ型

『巨匠に學ぶ構圖の基本』 パノラマ型について

『巨匠に學ぶ構圖の基本』32頁より

パノラマ型が表現するものは

  • 自由
  • 開放的
  • のびのび

シンメトリー型には「明確な主役」があつて、對決たいくゑつ型には「きびしい對立たいりつ」がありました。

ひるがへつてパノラマ型にはさう云ふものが無く、自由で開放的です。

しかし畫面ぐわめん全體ぜんたいが散らからないやうにをつけないといけないとのこと。

サクラ

上級者向けの構圖こうづつぽい

その他、より細かい分類

上記3つの構圖こうづ以外にも

  • シンメトリー崩し型
  • 衞星ゑいせい
  • かこひ込み型
  • 流水型
  • 均一型
  • 片流れ型

などなど、派生的なものが紹介されてゐます。

第二篇 構圖の組み立て

ここでは、第一篇で解説されてゐたことを踏まへて、

  • 版面率
  • 情報量
  • 斜水性
  • ジャンプ率
  • プロポーション
  • 粗密對比たいひ
  • 直曲對比たいひ
  • 鋭鈍對比たいひ
  • 痩肥性

こんな要素を紹介してゐます。

『巨匠に學ぶ構圖の基本』 斜水性

『巨匠に學ぶ構圖の基本』58頁より

たとへば斜水性、これは畫面ぐわめんの中に斜めのせんを入れるとどんな效果かうくわがあるのか。

鋭鈍對比たいひは、尖つた物と丸みのある物とを組合せるとどんな印象を持たれやすいのか。

そんなことが書かれてゐます。

第三篇 主役を引き立てる

繪畫くわいぐわには5役4景があると言はれてゐます。

  • 5役とは、主役、敵役、脇役、狂言まはし役、背景
  • 4景とは遠近表現の區分で、近景、中景、遠景、點景てんけい

これらの組み合はせによつて、畫面ぐわめんにどんな變化へんくわが表れるのかが論じられてゐます。

『巨匠に學ぶ構圖の基本』主役を引き立てる

『巨匠に學ぶ構圖の基本』88頁より

たとへばこのページでは、主役の引き立て方についてかかれてゐます。

第四篇 人體のメッセージ

『巨匠に學ぶ構圖の基本』 人體の解説

『巨匠に學ぶ構圖の基本』112頁より

構圖こうづの他に、人物のしぐさについての解説もあります。

多くが視綫しせんについての内容で、オマケで手足のポーズについて少しれられてゐます。

サクラ

人物メインの僕からするとありがたい内容ですね~

 

▼しぐさやポーズについては、こちらの本『しぐさでむ美術史』も參考さんかうになるかと。

「惡い例」も出してゐて分かりやすい

『巨匠に學ぶ構圖の基本』 いい例と惡い例

『巨匠に學ぶ構圖の基本』5-6頁より

大まかな流れとして、まづ「わるい例」が出されます。

わるい例」は別の作品や、もしくは元の作品をPhotoshopで改變したもの。

 

次に「いい例」として本來ほんらいの作品を竝べます。

2つを見比べて、「この構圖こうづにはこんな意味があるんだよ」と説明してゐるわけです。

 

サクラ

視覺的しかくてきに違ひが分かるので、分かりやすい!

作品數が多く、細かい違ひを見て學べる

この本、とにかく畫像ぐわざうが多いです。しかも全部カラー。

ホントに畫像ぐわざうが無いページを探すのが難しいレベルです。

『巨匠に學ぶ構圖の基本』 いくつかの作品の提示

『巨匠に學ぶ構圖の基本』11頁より

また一つの構圖こうづを説明する際に、別の時代、作者の作品をならべることもあります。

それぞれどこがどう違ふのか、細かく解説されてゐました。

似た作品でも、細かい要素をへることによつて、どんな效果かうくわがあるのかが一目瞭然です。

作者に關する豆知識も

『巨匠に學ぶ構圖の基本』 畫家についての解説

『巨匠に學ぶ構圖の基本』40頁より

案外うれしいのが、その作品の作者についての薀蓄うんちくについても書かれてゐることです。

サクラ

知らない人からするとありがたいね

まとめ

なやましい構圖こうづの問題。

これくらゐ言語を用ゐて理論的に解説してくれると、繪描ゑかきはありがたいですね。

サクラ

よーし、イラストが描きたくなつてきた!

▼この記事で紹介した『巨匠に學ぶ構圖の基本』

 

▼關聯する書籍『しぐさ・モチーフで學ぶ美術史』シリーズ

 

▼他にもこんな本のレビューがあります

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